講師紹介/リトミックとは?

幼少期よりクラシックピアノを続け、大学時代にジャズピアノを学びました。 大好きな「子ども」と「音楽」にかかわる仕事につくのが、長年の夢でした。 リトミックに出会い、さらなる音楽の可能性を知りました。 子どもたちの成長に、音楽の栄養をたっぷりと注げるよう、今後も勉強を続けていきます。
講師プロフィール
北口 麻美 (きたぐち あさみ) 東京学芸大学 教育学部 A類教員養成課程幼稚園選修(現・幼児教育選修)卒業。 保育士資格、幼稚園教諭1種免許、小学校教諭1種免許を保有。 カナダバンクーバー州立ランガラカレッジに1年間留学。現地の教会にてピアノ伴奏の経験を積む。 中央区公立幼稚園、日野市公立保育園での保育活動を経て、NPO法人リトミック研究センター教員養成東京校にて、指導資格ディプロマAを取得。 現在、「Niniリトミック音楽教室」を主宰する他、 「リトミック研究センター」教員養成東京校の講師および東京第三支局の指導スタッフを務める。

ごあいさつ

2022年春に開講した当教室は、まもなく三年目を迎えます。昨年もおかげさまで、リトミックを通してたくさんの出会いがあり、みなさんと一緒に楽しい時間を過ごすことができました。

生まれて初めての習い事として通われる方も多く、子どもたちにとって当教室が最初の社会経験になることがあります。入会当初は、ドキドキしてお家の方から離れられない子や、ずっと動き回っている子、みんなそれぞれの反応を示します。ですが、レッスンを重ねるうちに、安心して自分から動けるようになったり、集中力や記憶力を発揮したり、驚くほどの変化があらわれます。表情も豊かになり、互いに心地よく楽しいコミュニケーションが生まれてきます。

昨年、東京大学大学院・教育学研究科の遠藤利彦教授の講義を受ける機会がありました。お話の中で、乳幼児期における身近な大人の関わり(アタッチメント)が、子どもたちの生涯にわたる心の安定、社会性や学習能力に大きな影響を与えることを学びました。それは、リトミック教室の環境や経験と結びつくことに改めて気が付きました。

当教室では、子どもたちが、大人からあたたかく見守られる安心感をベースに、興味があることに自発的に関わり、経験を広げていくことを大切に考えています。リトミックを通して、音楽的能力を伸ばすことはもちろんですが、子どもたちが自分は大切な存在であることを確信し、自信をもって学び、自己表現できるようになる素地を育てることが、大きな目標です。

一人ひとりの個性が輝くのを楽しみに、これからもレッスンを行っていきます。

体験レッスンを行っていますので、お気軽にお問い合わせください。

2024年2月 北口麻美

リトミックとは?

リトミックをあえて一言で表現するとしたら、「音楽を手段として、人がもつ潜在能力を引き出す教育」だと私は考えます。

はじまりは、スイス・ジュネーブの音楽教育家エミール・ジャック=ダルクローズによって創案された、音楽教育法です。

エミール・ジャック=ダルクローズ(1865-1950)

ダルクローズは、ジュネーブ音楽院の教授として指導を行う中で、多くの音楽科の学生達が、高度な技術をもつ一方で、音楽において最も重要な音を聴き取る力、感じ取る力、またリズムを保持する力が不十分であることに気づきます。そこで、学生達に向けて、音楽を感じ取り、考える能力を伸ばすための新たな教育システムを作り出したのがはじまりです。

リトミックは、音楽要素の本質を、全身を使う訓練法によって、筋肉感覚を通してとらえていきます。

音楽の中に存在する感覚や空間を筋肉で覚えることで、音楽を学ぶために必要な「聴く力」「感じる力」「表現する力」を無理なく確実に身につけます。

さらに、ダルクローズはリトミックについて「音楽を基礎とするものではあるが、単に音楽学習の準備であるにとどまらず、むしろそれ以上に一般教養の一体系である」といいます。

なぜなら、リトミックは身体的、感覚的、知的にも深く優しく働きかけ、五感の発達、反射反応力、判断力、集中力、思考力、理解力、記憶力・・・などあらゆる力を伸ばします。

また、グループでレッスンを通して、コミュニケーション力、協調性も育ちます。

このようなリトミックで培った力は、心の安定、自信、向上心、自立心にもつながっていきます。

このような相互作用が起こるため、リトミックは音楽教育であり人間教育であるといわれています。

そしてその効果は、大人よりも子どもの方が早く表れることが実証されています。